永遠のサボり魔

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断章のグリムⅩ いばら姫・上


とても有名な都市伝説があります
「今度は落とさないでね」
というお話なのですが
2chではコピペとして出回ってるようなので、原文を探してきました

316 名前:あっこっこ 投稿日:2000/08/17(木) 03:06
友達から聞いた話で、結構ぞくっとしたのを一つ。

ある若いカップルに子供ができてしまい、
おろそうかどうしようか悩んだあげく、産むことにした。
しかし、まだ若い二人は育てることも出来ず、
相談した結果、その子を殺すことにした・・・。
二人は夜中に湖に行き、おいてあるボートに乗って
真ん中あたりまで漕いで行った。
彼女は何度も「ごめんね、ごめんね。」
と言いながら赤ん坊を湖にポチャンっと落とした。
それから何年かして、そのカップルはようやく
結婚することになった。
そして二人の間に女の子が産まれ、幸せに暮らしていた。
その女の子が4歳くらいになったある日、その子が
突然湖に行きたいと言い出した。
父親は気が進まなかったが、あまりにしつこく言うので
仕方なく親子3人で出かけることに。
湖につくと今度は「パパ、あれ乗りたい。」
とボートの方を指さして言う。
しつこくねだられ、しぶしぶボートを借りて
湖の真ん中あたりに来たところで、女の子が
「パパ、おしっこしたい。」と言い出したので、
仕方がないと思い、周りに誰もいないのを確認して
湖にさせようと娘をだっこした。
ちょうど両足を持って、二人が同じ方向を向いていると
娘がくるっと振りかえり、「今度は落とさないでね。」
と言った・・・・・。

いくつかのパターンがあり、両親が美男美女で子供が不細工だった、とか
実行したのは母親だけだった、とか
驚きのあまりまた落としてしまった、とか
三角体
↑のはそのパターンの一つですね
何故恋愛板なのか不明ですが……


さて、今回の断章のグリム
副題になっている「いばら姫」とともに
この「今度は落とさないでね」が物語の中核をなしています


今回登場する真喜多莉緒は、死んだ姉と同じ名前を付けられた少女です
赤子を失った夫婦が、悲しみと悔恨から次の娘にその名前を付けた


現実にもあり得るだろう、そんな話です
世には「DQNネーム」と呼ばれるものがありますが
これはそれを凌駕する狂気の行いです
二番目の子供に、今はもう居ない最初の子供の幻想を押しつけ
その子供当人にとっては、アイデンティティに悩まされることにもなります
非常に恐ろしい、あってはならないことです


そのような背景で描かれる今回の話には
いつものように悲哀と絶望で充ち満ちています
救いようがない、理不尽な狂気
怖くて、恐くて、哀しい話でした


前後編ということでとりあえず★4
擬音表現は小説ではあまり好きではないのですが
こと断章のグリムにおいてはそうでもなく
むしろ大切な要素だな、と思います
イイ感じに恐怖を演出してくれますしね
下巻が出るのが非常に楽しみです

ところで

前巻にあたるなでしこ編ですが……
千恵はどうなったんですかね……?
ロッジが事実上無くなった上に
保護者的な立場だった群草さんもいなくなって……
<保持者>でまだ<断章>が安定していない
千恵は誰かの管理下に置かれないといけないと思うんですけども……
そのへんどうなんですか甲田さん!
2回も登場させておいてスルーはないっすよ……
10巻でフォローが入ると思ったのに(´・ω・`)