永遠のサボり魔

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艶麗に輝け 屍色の月よ(アレな表現が多く含まれています)

闇夜を照らす麗しき月よ
赫く、朱く、紅く
その、艶麗なるその身よ
屍色に、染まれ




昏々と、雪が降る
淡く──辺りを、白く染めていく
舎利、という足音
少女が、跣のまま白い闇を、歩く
いっぽ、いっぽ
歩みを進める
址に残るは、赫い軌跡


ふと、足を止め
亡、と夜空を見上げる
降り止まぬ、氷の華
腕に抱く愛しきモノを
凄惨なる凍えから、護るように
慈しむように、胸に抱く


幾許か、時が刻まれる
つ、と
まだ幼さの残る貌を下ろし
胸に抱かれる愛しきモノを眺める
紅く染まった繊手をその頬へと回し
己が眼前へと、ゆっくりと近づけていく


額に、口づけ
瞼に回し
頬を嘗め
口唇を、逢わせる


少女の、白磁の肌は
今や朱く染め上げられている
烏珠の髪は、沙羅と流れ
黒耀石の瞳が、情欲に細められる


通、と濡れた唇が離れていく
艶めかしき貌には
赫い、朱い、紅い蜜
衣服がはだけ
顕れる朱い白磁の肌も、
それよりも深い赫に包まれている


濡れそぼった舌を己が手頸に触れさせ
蜜を、少しずつ掬い上げていく
恍惚の貌のまま
愛しきモノへと唇を逢わせ
その蜜を流し込む




夜空に輝く十六夜の月
屍色の月は、世界を赫く染め上げる
昏々と降り続ける朱い雪
紅き華は、醜き世界を祝福する