永遠のサボり魔

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自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり

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オリジナル→自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり


東京・銀座に突如顕れた『門』。
そしてそこから現れる異形達。
オークやゴブリン。甲冑を纏った戦士。
そんな者達が平和に暮らしていた人々を蹂躙した。
日本はこの事態に対し自衛隊を派遣し、撃退。
そして『門』の向こうへ押し入り、待ち構えていた『帝国』と戦争を開始するのだった。



福井晴敏+女の子−堅苦しさ)×ファンタジー×ラノベ


こんな印象を受けました
だって、主人公が33歳だなんて
しかも自衛隊が主役だなんて
しかも陰謀論・どろどろとした政治・派手じゃない地味な戦争
どうみても福井晴敏でした


いやー、でもファンタジーですね
ファンタジー世界VS現代日本というのは時々見るテーマですが
これほど面白いのもあまり見ません
火葬戦記ものとしてはレッドザン・ゼロ・メイジ(朝陽の中へ)が良作ですけれど
あっちはなんというか、巨砲主義というか派手な戦争をしてるんですよね
超弩級戦艦が首を並べてミサイルを撃ち合い、多くの戦闘機や戦車、兵士が入り乱れる戦争
しかし、この作品は違うんですね
工作員や政治家が情報戦や舌戦を駆使して攻め、
兵士は少数で「防衛戦」をする。または少数の戦闘員となって潜入や小さな戦いを演じる
この点は福井晴敏の小説に似てますね
日本やアメリカなど各国の情報組織とか、政治家の描き方がそっくりです


それらがラノベ調で描かれていました
文章にはメタ部分が多く含まれ、ある思想に凝り固まってる感が見受けられましたが
まあ、小説としては面白いものだと思います
地の文からメタ部分を消して、中立視点で書かれてたなら一個の小説として完成するくらいには面白いと思ってます


この作品の良さは、自衛隊のかっこよさとか、ヒロインの可愛さとか、そういう所だけじゃないんです
物語が一本のプロットに従って描かれている、と感じさせる描き方ですね
複線がすっごく多いんですよ
わかりやすい物もあれば、ほんのわずかな物まで数多くが文章中にちりばめられています
これはプロットと設定を相当練ってないとできない芸当です
でないと無駄な設定だとかが後付でどんどん出てくる
起承転結の中で、転になっても設定を出してくるような作品はどうなんでしょうね
プロット書いてたの?と言いたくなります
まあ、プロットを作らない作家も多いのであまり言いませんけれど


日に日に面白いオリジナル小説が増えていくなあ
二次創作だけじゃ更新量宇が物足りなくてオリジナルに手を出したのが吉だった
結構面白いものが出てくるものです
理想郷以外もうろついてみようかねえ……でも他に大規模な投稿サイトは知らないからなあ……